先日、名師堂東京店に、遠方から一人のお客様がお越しくださいました。
厳しい暑さの中、何時間もかけてご来店くださった年配の男性のお客様です。
この方は、すでに名師堂の二胡「韻」黒檀二胡と「令和」老紅木二胡をお持ちで、長く二胡を大切に演奏してくださっています。
そして今回、名師堂最高級モデルの一つである「令和」紫檀二胡を新たにお選びくださいました。
名師堂の二胡を信頼し、三本目の二胡として「令和」紫檀を選んでいただけたことを、私も東京店店長の関口先生も、本当に嬉しく思いました。
ご自宅で二胡を弾くことが、毎日の楽しみ
お話を伺う中で、このお客様が難しいご病気を抱えていらっしゃることを知りました。
感染症への不安もあるため、普段はあまり外出をせず、ご自宅で過ごす時間が多いそうです。
そのような日々の中で、家で二胡を弾くことが大切な楽しみになっているとお話しくださいました。
その言葉を聞いたとき、私は胸がいっぱいになりました。
二胡は、演奏会に出演するためだけの楽器ではありません。
誰かに聴かせるためだけに弾くものでもありません。
自分の好きな音色を楽しみ、心を落ち着かせ、一日の中に小さな喜びを与えてくれる。
二胡には、そのような力もあるのだと改めて感じました。

何かお贈りしたいという気持ち
遠方から暑い中をお越しいただき、さらに名師堂の二胡を三本も選んでくださったことに、私と関口先生は深く感動しました。
感謝の気持ちを込めて、何かをプレゼントさせていただきたいと何度かお伝えしました。
しかし、お客様はすべて丁寧に辞退されました。
無理に何かを受け取るのではなく、ご自身が気に入った二胡を自分で選び、その音色を大切に楽しみたいというお気持ちだったのかもしれません。
その控えめで誠実なお姿にも、私たちは心を打たれました。
プレゼントをお渡しすることはできませんでしたが、これからも安心して二胡を楽しんでいただけるよう、調整やメンテナンスを含め、末永くサポートしていきたいと思っています。
三本の二胡、それぞれの音色
現在、このお客様のもとには、
- 「韻」黒檀二胡
- 「令和」老紅木二胡
- 「令和」紫檀二胡
という三本の名師堂二胡があります。
木材や皮、製作によって、二胡は一本一本、音色や響きが異なります。
柔らかく温かな音、深く落ち着いた音、力強く豊かな音。
その日の気持ちや演奏する曲に合わせて、それぞれの二胡の音色を楽しんでいただけたら、これほど嬉しいことはありません。
今回お選びいただいた「令和」紫檀二胡も、これからお客様の生活の中で大切な一本となり、毎日の楽しみや心の支えになってくれることを願っています。
二胡をお届けするということ
名師堂では、これまで多くの方に二胡をお届けしてきました。

しかし、二胡を販売するということは、単に一本の楽器をお渡しすることではないと、私は考えています。
その方が二胡とともに過ごす時間、音を奏でる喜び、練習を重ねる楽しさ、心が少し明るくなる瞬間。
そうした時間も一緒にお届けしているのだと思います。
今回のお客様との出会いを通して、二胡が人の心を支え、日々の生活に喜びを与える存在であることを、改めて教えていただきました。
心より感謝申し上げます
暑い中、遠方から名師堂東京店までお越しいただき、本当にありがとうございました。
そして、これまで「韻」「令和」老紅木二胡を大切に演奏し、今回さらに「令和」紫檀二胡をお選びいただいたことに、心より感謝申し上げます。
新しい二胡の音色が、これからの日々にさらなる楽しみと安らぎを届けてくれることを、私と関口先生は心から願っています。
これからも、三本の二胡を末永く大切に演奏していただけましたら幸いです。
名師堂は今後も、一人ひとりのお客様と二胡との出会いを大切にし、その方に合った一本をお届けしてまいります。
