二胡の音色を左右する「弦」
「もっと澄んだ音色で演奏したい。」
「どの弦を選べばいいの?」
「プロが使っている弦なら間違いないの?」
二胡を始めると、多くの方が一度はこのような疑問を持ちます。
実は、二胡の音色・音質・響き・弾きやすさは、弦によって大きく変わります。
私は30年以上にわたり、二胡の演奏・製作・調整・研究を続け、数え切れないほど多くの二胡を調整してきました。
その経験から断言できることがあります。
「弦は二胡本来の音色を引き出す、とても重要な部品です。」
今回は、初心者の方からよくいただく質問をもとに、二胡弦について詳しく解説します。
二胡弦とは?
二胡の弦は、弓毛で擦ることによって振動し、音を生み出す重要な部品です。
昔、胡人(こじん)が使用していた二胡の弦は、羊の腸で作られていたと言われています。
その後、中国へと伝わり絹(シルク)弦へと変化し、現在ではスチール弦が一般的に使用されています。
弦は、
• 太さ
• 張力(硬さ)
• 材質
• 表面加工
によって、
• 音色
• 音質
• 音量
• 響き
• 発音の速さ
• 演奏のしやすさ
が大きく変わります。
ドイツ製の二胡弦は良いのでしょうか?
「ドイツ製だから音が良い。」
このようなイメージを持たれる方は少なくありません。
二胡は中国の伝統楽器ですので、日本へ伝わる情報の多くは、中国二胡界の影響を受けています。
中国では以前から、「外国製品は国産製品より品質が高い」というイメージがありました。
そのため、「ドイツ製の弦=良い弦」という考え方が広まり、中国の二胡演奏家や先生方を通じて、日本の二胡愛好家や指導者にも伝わってきました。
しかし、私は国名だけで弦の良し悪しを判断することはできないと考えています。
大切なのは、
• 自分の二胡との相性
• 自分の演奏レベル
• 自分が求める音色
です。
実際に弾いてみて、自分が心地よく演奏できる弦を選ぶことが何より重要です。
プロが使う弦は初心者にも良いのでしょうか?
最近では、インターネットでも「プロ用」と書かれた二胡弦をよく見かけます。
しかし、必ずしも初心者に向いているとは限りません。
プロの演奏家は、
• 左手の指の力が強い
• 弦にしっかり圧力をかけられる
• 左右の手のタイミングが非常に正確
という高度な技術を持っています。
そのため、張力の強い弦や反応の速い弦でも、本来の性能を十分に引き出すことができます。
一方、初心者の方が同じ弦を使用すると、
• 指が痛くなる
• ビブラートがかけにくい
• ポジション移動がしにくい
• 指の圧力が足りず、音がピリピリしやすい
• 音の反応が鈍く感じる
といったことがあります。

なぜ初心者に「プロ使用弦」を勧めるのでしょうか?
日本では、中国人演奏家や中国の二胡教育の影響を受けている先生が多くいます。
そのため、中国で評価の高い「プロ使用弦」や「ドイツ製弦」を初心者にも勧めるケースが少なくありません。
もちろん、その弦自体が悪いということではありません。
実際に優れた弦も多く、プロの演奏家が使用している理由もあります。
しかし、プロに適した弦と、初心者に適した弦は必ずしも同じではありません。
初心者の方は先生から勧められると、「プロが使っているなら間違いない」と思って選ばれることが、多いのではないでしょうか。
ですが、私は30年以上にわたり初心者から上級者まで数多く指導してきた経験から、初心者には初心者に合った弦を選ぶことが何より大切だと考えています。
二胡の先生として大切なのは、「どの弦が有名か」ではなく、「その生徒さんが無理なく演奏できるか」という視点です。
初心者の方が楽しく練習を続けられることが、上達への一番の近道だからです。
弦の交換時期は?
一般的には約1年を交換の目安としています。
ただし、
• 毎日長時間練習される方
• 演奏活動が多い方
は、約半年程度で交換されることをおすすめします。
弦は使用を続けることで少しずつ劣化し、
• 音量が落ちる
• 響きが少なくなる
• 音色の張りがなくなる
• 音が割れたように聞こえる
といった変化が現れます。
一方で、「2〜3か月ごとに交換しましょう」と言われることもありますが、私はそこまで頻繁に交換する必要はないと考えています。
新しい弦は、張り替えた直後よりも少し弾き込んで馴染んでから本来の性能を発揮します。
そのため、音色の変化や劣化を感じたタイミングで交換することが最も理想的です。
二胡弦の種類
現在では、さまざまな種類の二胡弦があります。
例えば、
• 一般用スチール弦
• 二泉弦
• 長城弦
• 純銀弦
などがあります。
また、
『二泉映月』には二泉弦、
『長城随想曲』には長城弦、
というように、曲に合わせて専用弦を使用する場合もあります。
しかし、初心者の方は、まず扱いやすい一般用の弦から始めることをおすすめします。
私が名師堂プレミアム弦を開発した理由
名師堂プレミアム弦は、SOBOKU二胡スクールの生徒さんのために開発した弦です。
スクールを開設した当初、私自身も中国で広く使用されているプロ向けの二胡弦を使っていました。
もちろん、生徒さんにも同じ弦をおすすめしていました。
しかし、レッスンを重ねるうちに、一つの問題に気づいたのです。
初心者の方にとって、その弦は硬すぎたのです。
多くの生徒さんは、
• 指先で弦をしっかり押さえられない
• 指が痛くなる
• 音がピリピリしてしまう
• 音色が思うように出ない
• ポジション移動が難しい
という悩みを抱えていました。
中には、「二胡は難しい」と感じ、途中で諦めてしまう方もいらっしゃいました。
その時、私は考えました。
「初心者がもっと楽に弾ける弦は作れないだろうか。」
「初心者でも美しい音色が出せる弦があれば、もっと多くの方が二胡を楽しめるのではないだろうか。」
その思いから、長年の演奏・指導・調整経験をもとに研究を重ね、完成したのが名師堂プレミアム弦です。
私は、プロのためだけではなく、
「初心者が安心して練習できること」を第一に考えて開発しました。
名師堂プレミアム弦の特長
名師堂プレミアム弦は、
• 高音が明るく美しい
• 低音が深く豊か
• 音量が豊か
• 内弦と外弦の音色バランスが良い
• ハイポジションでも発音しやすい
• 張り替え後のチューニングが早く安定する
• 指先の感触が滑らか
• ポジション移動がしやすい
初心者から上級者まで、ストレスなく演奏できるよう設計しました。
弦は実際に弾いて選ぶことが一番大切
二胡は一本一本個性があります。
同じ弦でも、二胡によって音色は大きく変わります。
だからこそ、可能であれば実際に弾き比べて選ぶことをおすすめします。
遠方で試すことが難しい方や、どの弦を選べばよいか分からない方は、お気軽に名師堂へご相談ください。
曽朴から皆様へ
私は12歳から二胡を始め、30年以上にわたり演奏・指導・製作・研究を続けてきました。
振り返ってみると、今の私があるのは、SOBOKU二胡スクールの生徒の皆さんのおかげだと心から思っています。
レッスンでは、初心者の方がどこで悩み、どこでつまずくのかを毎日のように見てきました。
「もっと弾きやすい方法はないだろうか。」
「もっと美しい音色を出せる二胡はないだろうか。」
「初心者でも安心して演奏できる弦や弓は作れないだろうか。」
「もっと分かりやすく学べる教材はないだろうか。」
そんな思いから、私はこれまで、
• オリジナル二胡
• オリジナル弓
• 名師堂プレミアム弦
• オリジナル千斤
• オリジナル駒
• 音程表示装置
• 二胡教本
など、一つひとつ研究・開発してきました。
私が目指しているのは、プロだけのための二胡ではありません。
初心者の方が安心して学び、長く二胡を楽しめる環境をつくることです。
だからこそ、私が開発するものは、いつも「初心者の立場」で考えています。
もしSOBOKU二胡スクールの生徒の皆さんとの出会いがなければ、オリジナル二胡も、オリジナル弓も、プレミアム弦も、千斤も、駒も生まれていなかったでしょう。
私を育ててくださったのは、生徒の皆さんです。
私はこれからも、生徒の皆さんへの感謝の気持ちを忘れず、一人でも多くの方に二胡の楽しさと美しい音色をお届けできるよう、研究と指導を続けてまいります。
よくある質問(FAQ)
Q. ドイツ製の二胡弦なら安心ですか?
国名だけで品質は判断できません。ご自身の二胡との相性や演奏レベル、求める音色に合った弦を選ぶことが大切です。
Q. 初心者でもプロ使用弦を使った方がいいですか?
必ずしもおすすめできません。初心者には、弾きやすく扱いやすい弦の方が、上達しやすい場合が多くあります。
Q. 弦はどのくらいで交換すればいいですか?
一般的には約1年が目安です。毎日長時間練習する方や演奏活動が多い方は、約半年程度での交換をおすすめします。
二胡プレミアム弦!ご自身の二胡の音色に満足していますか?もう少し良い音色に、改善してみたいと思ったことないですか?私が開発した二胡の弦を二胡愛好家の皆さんに、是非使って頂きたいと思います。
