「毎日どんな練習をすれば上達しますか?」
これは、30年以上二胡を指導する中で、初心者の方から最も多くいただく質問です。
「毎日長時間練習しないと上達できないのでは?」
そう思われる方も少なくありません。
しかし、私は50年以上二胡を演奏し、30年以上にわたり教育・指導を続け、40名以上の日本人講師を育成し、1,000名以上の生徒さんを指導してきた経験から、はっきり言えることがあります。
上達が早い人ほど、毎日の基礎練習を大切にしています。
二胡は、一日だけ何時間も練習するよりも、毎日正しい方法で少しずつ積み重ねることが、美しい音色への近道です。
この記事では、初心者が毎日どのような練習をすれば効率よく上達できるのか、「曽朴二胡道」の考え方をもとに詳しくご紹介します。
なぜ毎日の練習が大切なのか
二胡は、毎日少しずつ続けることで身体が正しい動きを覚え、美しい音色が育っていく楽器です。
毎日の練習によって、
– 正しい姿勢が身につく
– 運弓が安定する
– 音程感覚が養われる
– 左手のフォームが自然に身につく
– 音色が少しずつ美しくなる
さらに、毎日弾き続けることで、蛇皮が振動し、楽器全体の響きも少しずつ育っていきます。
曽朴先生おすすめ|初心者の毎日60分練習メニュー
練習内容
時間
練習のポイント
正しい座り方・構え方
約3分
姿勢・構え方・肩の力を抜き、正しいフォームを確認する
長弓練習
約10分
メトロノーム60・4/4拍子で、開放弦・内弦・外弦を弓元から弓先まで4拍で均等に運弓する
D調音階練習
約10分
正しい音程、左手フォーム、全音・半音の間隔を確認しながら長弓でゆっくり練習する
前回レッスンの復習
約10分
良かった点を維持し、改善点を意識して練習する
課題曲の練習
約20分
一列・一フレーズずつ区切って、正しいリズム・音程・運弓を確認しながら練習する
スマホで動画を確認
約5分
姿勢・運弓・音程・リズム・音色を客観的にチェックする
① 正しい座り方・構え方(約3分)
練習を始める前に、まず姿勢を確認しましょう。
– 正しく座れているか
– 肩に力が入っていないか
– 左肘(脇)は自然に約45度開いているか
– 左手は虎口で軽く棹を支えているか
毎日確認することで、正しいフォームが自然に身についていきます。

② 長弓練習(約10分)
長弓は二胡の基礎の中でも最も重要な練習です。
メトロノームを60に設定し、4/4拍子に合わせて練習しましょう。
弓元から弓先までを4拍かけて均等に動かし、まずは開放弦を練習します。
その後、
– 内弦
– 外弦
の順に練習します。
大切なのは、
– 一定の速度
– 一定の弓圧
– 一定の音量
を意識することです。
焦らず、心を落ち着かせながら約10分間練習すると、運弓が安定し、美しい音色が育っていきます。

③ 毎日欠かさずD調音階練習(約10分)
初心者にとって、D調音階練習は最も重要な基礎練習です。
長弓でゆっくり音を伸ばしながら、一音一音の音程を丁寧に確認します。
特に意識したいポイントは、
– 千斤から一指までの位置
– 一指から二指までの全音間隔
– 二指と三指を付けて押さえる半音間隔
です。
正しい音程を耳で確認しながら、左手のフォームをしっかり身につけることが大切です。
音階練習は、美しい音程を育てるだけでなく、左手の基礎をつくる最も重要な練習でもあります。


二指と三指の押さえ方
④ 前回のレッスン内容を復習する(約10分)
毎日の練習では、前回のレッスン内容を復習することも非常に重要です。
先生からアドバイスされた内容を思い出しながら練習しましょう。
– 良かった点は維持する
– 改善点は意識して修正する
レッスンを受けるだけではなく、復習することで初めて技術が身につきます。
⑤ 課題曲を練習する(約20分)
新しい課題曲を練習するときは、まず楽譜を確認しましょう。
できれば先生の模範演奏を何度も聴き、曲全体の雰囲気やフレーズをイメージします。
さらに、自分の口で歌えるようになると、リズムやフレーズが自然と身につきます。
練習は、
– 一列ずつ
– 一フレーズずつ
区切って進めましょう。
右手と左手のタイミングを合わせ、
– 正しいリズム
– 正しい音程
– 正しい運弓
を確認しながら練習します。
その部分ができるようになったら、次のフレーズへ進みます。
最初から最後まで繰り返し弾くだけの練習では、効率よく上達することはできません。
課題を細かく分け、一つずつ確実に仕上げていくことが上達への近道です。
⑥ スマートフォンで自分の演奏をチェックしよう(約5分)
毎日の練習の最後に、ぜひ行っていただきたいことがあります。
それは、
スマートフォンで自分の演奏を撮影することです。
演奏中は、自分では正しくできていると思っていても、動画を見ると意外な癖に気付くことがあります。
大切なのは、
自分の演奏を客観的に見ることです。
動画を確認するときは、次のポイントを意識しましょう。
✅ 演奏姿勢は正しいですか?
– 背筋は自然に伸びていますか?
– 肩に力が入っていませんか?
– 正しい構え方になっていますか?
✅ 運弓は真っすぐ動いていますか?
– 弓が上下にぶれていませんか?
– 弓元から弓先まで均等に動いていますか?
– 運弓の速度は一定ですか?
✅ 音程とリズムは正確ですか?
– 音程が高すぎたり低すぎたりしていませんか?
– リズムは安定していますか?
– メトロノームに合っていますか?
✅ 音色は美しくなっていますか?
– ギー音や雑音は出ていませんか?
– 音がかすれていませんか?
– 長弓で安定した音色になっていますか?
毎日少しずつ動画を見返すことで、自分では気付かなかった課題を発見できます。
その課題を一つずつ改善していくことが、上達への一番の近道です。

私が50年以上二胡を続けて感じること
私は12歳で二胡を始め、50年以上演奏を続けてきました。
30年以上にわたり教育・指導を続け、40名以上の日本人講師を育成し、1,000名以上の生徒さんを指導してきました。
その中で確信していることがあります。
毎日、正しい方法で練習を続ける人は、必ず上達します。
才能よりも大切なのは、毎日の積み重ねです。
私自身も、今でも基礎練習を欠かしません。
基礎は何年続けても新しい発見があります。
まとめ|上達への近道は「正しい毎日の積み重ね」
二胡初心者が毎日意識したいことは、
– 正しい座り方・構え方
– 長弓練習
– D調音階練習
– レッスン内容の復習
– 課題曲を一フレーズずつ練習する
– スマートフォンで自分の演奏を客観的に確認する
この積み重ねが、美しい音色と確かな技術につながります。
二胡は一日で上達する楽器ではありません。
毎日正しい基礎を積み重ね、その積み重ねが美しい音色を育てます。
焦らず、一歩ずつ。
それが、曽朴二胡道が大切にしている練習方法です。
まずは正しい練習方法を身につけましょう
SOBOKU二胡スクールでは、初心者の方が安心して学べるよう、正しい姿勢・構え方・運弓・音程など、基礎から丁寧にレッスンしています。
東京・大阪・神戸の各教室では体験レッスンも受付中です。
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