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「二胡」とはどのような楽器なのでしょうか?

 「二胡」は1900年代に盛んに改良が重ねられて現在の様式になりましたが、バイオリンなど西洋の擦弦楽器に比べると未完成な楽器と言えるでしょう。
では、一体なにが未完成なのでしょうか。ニ胡は構造上、ピアノの鍵盤やギターのようにフレットがありませんし、バイオリンのような指板もありません。つまりは、弦を指で押しても常に宙に浮いた状態で音程の定まらない楽器なのです。しかし、これこそが二胡の最たる特長でもあるのです。
そして、改良を重ねられた現在でも「二胡」の音質と音色を決定する一番の要素は、野生ニシキヘビ皮の琴皮なのです。ですから琴皮が他の素材でできているものは、「二胡」の姿形をしていても、もはや「二胡」と呼べる楽器ではないのです。

「良い二胡」とはどういう二胡でしょうか?

 二胡は楽器ですから、当然、心地の良い音が奏でられなければ「良い二胡」とは言えませんし、音が出なければお話にもならないわけですが、この曖昧で抽象的な「良い二胡」というものについて、具体的に分析をしてみましょう。
素材としては、店頭やカタログの表示どおりに偽りのないものが使用されていれば納得もできるのですが、なんと言っても購入価格に釣り合う妥当な等級の野生ニシキヘビ皮を使用し、かつ確かな技術で日本の気候に合わせて素材を加工・組み上げられているもの。そして、常にストレスを感じさせないように調整が施されている二胡が「良い二胡」の条件と言えるでしょう。つまりは、第一に本物の材料を使い、第二に熟練した職人の技術で琴皮が貼られており、第三に二胡の本質を知り抜いた技術者による音の調整が施されていること。この三つの要素が「良い二胡」の前提条件というわけです。
音源としては、雑音がなく外弦と内弦の音のバランスが整っていて、ハイポジションにおける摩擦音や金属的な感じの音もなく音量が豊かで、全体的に弾きやすいと感じられるもの。そして音色が演奏者自身のイメージに叶っているものが「良い二胡」と言えるでしょう。
そして後は、演奏者自身が時間を掛けて二胡を弾き込み、琴皮にご自身の癖を吸収させて、より弾きやすくカスタマイズしながら音を育て上げるわけです。
「良い二胡」とは、演奏者の練習や努力に応えるように、更に音の円熟味が増していくものなのです。

「良い二胡」とそうでないものを見分ける方法はありますか?

 二胡の琴皮が本物のニシキヘビ皮かプリントされた羊皮かぐらいの違いは見た目でも判りますが、野生ニシキヘビ皮か養殖のものか、または紫檀か否かなど素材の違いは見た目で判るものではありません。ましてや音色の違いや響きの程度などを琴皮の鱗の大小や形、色艶を見ただけで判別することはできません。
「良い二胡」とは見栄えの良い造りのものを指すわけではありません。日本人が好む丁寧な造りで綺麗な出来栄えのものでも、音が悪ければ二胡と呼ぶことさえも疎ましく部屋のお飾りにもなりません。
「良い二胡」かそうでないかを見分ける方法はただ一つ、できるだけ数多くの二胡を実際に弓で弾き、音を聴き比べることです。ですから、二胡の生の音を聴き比べるためにも、聴く耳を養っておく必要があると言えるでしょう。

有名な二胡職人の刻印があるものは信頼できる「良い二胡」でしょうか?

 有名な一流二胡職人の刻印があれば、楽器として信頼のできる「良い二胡」というような保証はありません。そのうえ現在流通している二胡の中には有名な一流二胡職人の刻印があっても、その職人が実際に製作に携わっているのかどうかさえも疑わしいものもあります。
また、二胡製作コンクール受賞者である職人の名前が刻印されている二胡も同様のことが言えるのですが、二胡職人の中には、製作コンクールに出品する二胡や著名な二胡演奏家の依頼に応じて作られる二胡と、一般の市場に流通させる二胡とでは、明らかに作り分けている職人もいらっしゃいます。
因みに、ほとんどの二胡の製作は分業で行われており、音の決めてとなる琴皮の貼りを刻印の二胡職人が行っているのです。
この琴皮を貼る技術というのは、代々世襲の職人の間で伝承される門外不出の秘伝であり、長い年月を経て培われた技術の積み重ねでもありますから、一朝一夕に中国の二胡工房に弟子入りしたぐらいで「良い二胡」の皮貼りを真似ることなどできないと言えるでしょう。

著名な二胡演奏家のサインがあれば信頼できる「良い二胡」と言えるの?

 有名な一流二胡職人の刻印と同様で、安易に信用するのは危険と言えるでしょう。
著名な二胡演奏家のサインひとつで、付けている値段と釣り合わない二胡でも高値で売れる。こんな簡単に利益を上げられる方法はまたとないでしょう。
なぜならば、大抵の二胡を扱うお店は売ってしまえば、後々の調整やメンテナンスなどのアフターサービスを行わないので、当のサインをした演奏家にしても、サインをした代わりに収入は得られる上に、二胡に何らかのトラブルが生じてところで、製造保証責任を負うわけでもなく、信用を損なうこともないのですから安直にサインを許してしまうのも頷けるというものです。

「一本限定二胡」ってどういうもの?

 そもそもニ胡は、天然木と野生ニシキヘビ皮を素材にしているうえに手工品の楽器ですから、二つとして同じものが存在することなどは全くありえません。
上海製の二胡の中には琴皮を機械で貼っているものもありますが、これとて本物のニシキヘビ皮を使用しているならば多少の個体差はあります。
つまりは、どのニ胡も一本限定のものですから、ことさら「一本限定二胡」などと表示するのは、いかにもその二胡が希少なものであるかのように、また付けられている価格以上の付加価値が存在するかのように誤解を与えるものと言えるでしょう。
ニ胡を購入するとき、実際に弾き比べて音質・音色を確かめもしないで、安易に説明や表示だけを当てにして選ぶのは危険です。このような表示につられて苦い経験をしているニ胡愛好家はたくさんいらっしゃるのですから。

二胡教室の先生から薦められる二胡は「良い二胡」でしょうか?

 今ではインターネットの普及で、以前に比べると容易にニ胡に関する情報が得られるようになりました。しかし紛らわしい情報が氾濫して、かえって正確な情報源を見落としてしまうというのも現在の状況です。         
ですからニ胡教室が身近にある方なら、教室の先生から情報を得るのが確実な方法と言えるでしょう。ただし、ニ胡を購入する際は、後々後悔しないために先生が薦めてくれたからと安易に決めてしまわないことが肝心です。
購入前には多くのニ胡の生の音を聴き、ニ胡の音に対する感性を養いましょう。そして教室の先生が薦めるニ胡の音を聴き、試奏もさせてもらうことが肝心です。できればたくさんの数あるニ胡の中から選ぶことができれば良いのですが、薦められたニ胡の音が気に入らない場合は、購入しないという意思をはっきりと伝えることが必要でしょう。
また、ニ胡の購入後のメンテナンスなどについても、教室の先生がきちんと対応していただけるのか確かめておくことも必要です。

生産地が違うと二胡の何が違うの?

 中国の主なニ胡の生産地は、南方の蘇州・無錫・上海・江西と北方の北京・天津といったところでしょう。それぞれのニ胡の特徴や外観上の違いについては、名師堂ホームページ「役に立つニ胡知識」をご参照ください。
ニ胡は、もともと中国南方の地域で、歌劇などの伴奏に用いられた楽器です。二胡のことを「南胡」と呼ぶ地域もあり、古くから中国南方の地域で製造されているニ胡は伝統的な哀調のある音を踏襲しているのに対して、北京式二胡のように北方の地域で製造されるニ胡は、ある時期に野外での演奏に音量を大きくする改良を加えたため、その代償として伝統的な二胡の音を損なってしまったと言えるでしょう。
また、ニ胡の音を左右する琴皮は、湿度の変化に対して敏感に反応します。ですから、中国北方の乾燥した気候の中で製造されたニ胡は、高温で多湿な気候の日本国内での演奏には、あまり適していないとも言えるでしょう。

ニ胡の材料となる木材にはいろいろあるけれど、どう違うの?

 名師堂で取り扱うニ胡を例に挙げますと、紅木、黒壇、老紅木、血壇、紫檀があります。それぞれの木材の特徴については、名師堂ホームページ「役に立つニ胡知識」の「材質の違い」をご参照ください。
二胡に使用されている木材の違いは、音色の違いとなって顕著に現れます。実際に奏でる二胡の生の音を聴き比べるとその差異がおわかりになるはずです。
また、中国の二胡職人は木材の品種に応じて野生ニシキヘビ皮の等級を使い分けます。つまり先の例に挙げた木材の品種の順にそれに貼り合わせる琴皮の等級を上げていくのです。ですから専ら工芸品に用いられている銘木の紫檀で作られた二胡が、一般に音質に関する評価が高いのはこのような所以です。
二胡の音質を決定する一番の要素は、木材よりも琴皮にあるのです。野生ニシキヘビ皮の等級の高さと琴皮を貼る確かな技術こそが、二胡の生命と言えるのです。

同じ木の素材でも取り扱う店によって二胡の値段が随分と違うのはなぜ?

 おおよそえ二胡の値段というものは、貼り合わせられる琴皮で決定付けられると言っても過言ではないでしょう。同じ木材から作られていても合わせる琴皮の等級が異なれば、製品の原価は随分と違うものです。当然、琴皮の等級が違えば音質などにも影響します。
しかし価格の違いに関して、現実的な問題はこんなに単純ではありません。
二胡の生産現場にJISのような規格はありません。それがどんな素材で作られているのか判別できるのは当の二胡を作った職人ぐらいでしょう。日本のバイヤーは何の疑問も抱かずに、中国で買い付けた二胡をそのまま流通させているような現状です。ですからメーカー側が紫檀と言えば、違う木材で作られていようとも紫檀の二胡として店頭やネットショップに並んでいるのです。
日本で流通している二胡の中には、価格の安いニセモノ紫檀も本物と同じように表示されています。また、一般に琴皮の等級を見わけるこができません。ですから木材に少し塗りを入れて琴軸を水牛の角で仕上げるというように、日本人が好む綺麗で見栄え良く仕立てているのですが、等級の劣る琴皮を合わせて原価を落としているために音の軽薄な黒壇・紫檀二胡というものもあります。さらにはCITESの手続きが面倒なために、日本の国内で刻印の職人とは違う全くの別人が琴皮を貼っている二胡というのも出回っているのです
結局、一般の楽器店や二胡教室の先生でさえも模範基準となる品質の二胡がどういうものか知らない場合があり、不当な表示と不釣り合いな値札を付けた二胡が流通しているということを知っておくことが必要なのです。

なぜ二胡の琴皮は、野生ニシキヘビの皮でないとダメなのでしょうか?

 ニシキヘビ皮を二胡に使用するのは、装飾のためではありません。面倒なCITESの手続きが必要であるにもかかわらず、わざわざニシキヘビ皮を使用するのは、それ以外の代用皮では二胡本来の音と楽器としての性能を長期の間維持することができないからです。
では、なぜ「野生」でなければならないのでしょうか。養殖されるニシキヘビは人から餌を与えられます。ですから行動範囲が狭く運動量が少ないうえに飢えることもありませんから、野生ニシキヘビに比べて僅かな期間で成体となります。つまり養殖されたニシキヘビの皮は、脱皮の回数が少なく脂肪分が多くて薄いために、二胡に適した皮の厚みと弾力性に欠けているのです。
養殖されたニシキヘビ皮を二胡の琴皮に使用するのであれば、羊皮などの代用皮と大した違いはありません。しかし野生か養殖かの違いを見分けることはできませんから、二胡を取り扱っているお店を信用するしかないでしょう。

二胡には寿命があるってこと、知らなかった?

 一般にバイオリンなど木材を組み上げた楽器は、弾き込んで年を重ねていくほど音が良くなるものなのですが、残念ながら二胡には寿命があります。
二胡は、駒から伝わる弦の振動を琴皮がしっかりと受け止めて空気の密度を変化させなければ、人に音を伝えることができません。しかし、琴皮は年を経ると伸びて弾力性を失い、駒から伝わる振動をしっかりと拾うことができなくなってしまうのです。ですから、かなりの年数を経た中古の二胡は、音の鳴りが悪いと考えても良いでしょう。
二胡の寿命はおおよそ15年から20年位と考えられていますが、これは等級の高い野生ニシキヘビ皮を熟練した職人の技術によって貼られている二胡の場合です。ですから養殖ニシキヘビ皮や他の代用皮などが貼っている二胡や、未熟な技術で琴皮が貼られている二胡であれば、せいぜい3年が限界というところでしょう。また、新品のときから柔らかい音を奏でている二胡の中には、そもそも琴皮の貼りに関して甘いものがありますから、これも注意が必要です。
因みに、犬の皮などを貼る三味線は持ち味を最大限に活かすため、音にこだわる演奏者の場合は、おおよそ1年毎に皮を張り替えて音質を維持するそうです。しかし大抵の二胡演奏家は、そろそろ寿命かなと思われる二胡の琴皮を張り替えることはしません。貼り替えると今までとは音色が変わってしまうからです。ですから二胡演奏家は、二胡製作工房でイメージに叶った音を探して、新しいものに買い換えます。そして音を成熟させるように弾き込むのです。やはり個々の二胡の持ち味を末長く活かすためにも、琴皮は野生ニシキヘビ皮でなければならないと言えるのではないでしょうか。

琴皮のウロコが大きいと「良い二胡」と聞いたけど本当?

 大抵の二胡入門者は自分自身で弾いて音を出すことができませんから、二胡の目利きのアドバイスを受けてお店に来られるようです。例えば、「琴皮のウロコが大きくて粒の揃っているもの」とか「色が黄色くて艶があるもの」あるいは「琴皮を花窓の方から覗いて光を透かして見る」というような方法です。しかし、二胡は鑑賞するものでもなければ骨董品のように見れば良し悪しが判るというような類のものではありません。
具体的には、養殖されたニシキヘビは短期間の内に成体となるので、その皮のウロコは粒が大きくて揃っています。しかし、養殖されたニシキヘビの皮は脂肪が多く、薄くて柔らかいので二胡の琴皮には適していません。これは野生種でも雌や年齢の若いニシキヘビ皮の場合も同様です。
ではどうして適していないのかと申しますと、薄い琴皮から発する音は軽いために低音域が深く哀愁のある音色というのは望むべくもありません。また高音域は金属的な感触の音を発する傾向があります。そして困ったことには、柔らかい琴皮ほど湿度の影響を受けやすく、直ぐに弾力性を失うために楽器としての寿命が短いのです。
逆にあまりに大きなウロコの皮は、厚く硬すぎるので弾力性がありません。このような琴皮を使った二胡は振動に対する反応が鈍く、音が弱くて伸び艶もありません。ついでに申しますと養殖ものに限らず大抵のニシキヘビ皮は、二胡の琴筒に貼られた後、表面を蝋で防水加工をしているわけですから艶があるのは当然です。
どうです?「良い二胡」であるかそうでないか、琴皮のウロコで見判けることができない理由について納得していただけたのではないでしょうか。
ところで、二胡の本質を知らない方は、綺麗で見栄えの良いものを選ぶのが常です。数ある中で一番良い音を奏でる二胡であっても、琴皮の角質が少しめくれているというだけで購入をキャンセルされます。それを悪いこととは申しませんが、二胡はご自分の耳と音に対する感性で選ぶべきです。
ですから、二胡を購入したいけど、全く初めてで弾けないから音の聴き比べができないという方は、どうぞご遠慮することなくお店の方に弾いてもらいましょう。

二胡の千斤には紐以外のものがあるようですが、どのような違いがあるのでしょうか?

 大抵の二胡には紐の千斤が付けられていますが、これがスタンダードというわけではありません。木綿や絹などの紐の千斤以外にも金属、木材、水牛の角など様々な素材で作られている千斤があります。
名師堂の二胡は、紐の千斤よりも雑音がなく音程が安定していて、入門者・初級者の方にも扱いやすい水牛の角を素材にした千斤を使用しております。
それぞれの千斤の特徴については、名師堂ホームページ「役に立つニ胡知識」の「千斤」に詳しく解説しておりますので、こちらをご参照ください。

二胡の糸巻きが金属製の軸と木軸のものがあるけれど、どっちが良いの?

 金属製の軸と木軸のそれぞれの糸巻きの違いについては、名師堂ホームページ「役に立つニ胡知識」の「糸巻き」に詳しく解説しておりますので、こちらをご参照ください。
名師堂では、木軸の糸巻きの短所を解消するために、入門者・初級者の方にもスムーズにチューニングが行えて、バイオリン用のアジャスター(微調整金具)よりも扱いやすい二胡専用アジャスターのご使用をお勧めしております。

二胡の駒にはいろいろな素材のものが売られているけれどどれが良いの?

 二胡は、使用されている状況や経年変化によって琴皮の状態が変化しますし、季節の移ろいによる天候や湿度の変化に敏感に反応します。二胡が常にどのポジションでも弾きやすく、そして演奏者の意に叶う音色が奏でられるよう、ベストな状態を維持するためにメンテナンスが必要となるのです。駒はメンテナンスの際にとても重要な要素となる部品なのです。
二胡の駒は大変に小さな部品ですが、弦の振動を琴皮に伝える重要な役割を担っています。駒に使用されている素材の違いによって、二胡の音色も随分と変わりますし、また、同じ素材(木材)でも一つ一つの駒には年輪の違いなどがありますから、これを交換するだけでニ胡が弾きづらくも弾きやすくもなるのです。
名師堂では、他の素材の駒に比べて弾きやすく、二胡の新旧を問わず音質・音色・音量に優れている「色木油煎駒」のご使用をお勧めしております。因みに、この「色木油煎駒」は単に楓の駒を油で揚げているわけではないのです。ですから、近年の日本国内でニ胡の製作に係わっている方々から、その製造方法についてお問い合わせをいただくのですが、どの業界でも自社の企業秘密は漏らせないのが常識ではないでしょうか。
さらに、名師堂ホームページ「役に立つニ胡知識」の「駒」で詳しく解説しておりますので、こちらをご参照ください。

弓が違うと二胡の音色も変わるの?

 新しくおろしたばかりの弓は、始めザラザラとした感覚の音を発しますが、数日お使いいただくうち、しだいに滑らかな音へと変わってまいります。
さて、現在、流通している二胡弓は、寸法、形状、重量、バランスなどに多少の違いはありますが、素材が竹と馬の尾毛という天然のものを使用していることに大差はありません。ですから、弓を変えたら二胡の音質や音色も変わるというような因果関係はないと言えるでしょう。
二胡の弓は、ご自分の手に馴染んで扱いやすいか否かを基準に、ご自分の体格に合ったものをお選びいただくことになります。
因みに名師堂では、長さ82センチメートルの弓を標準にしております。このサイズは、蘇州二胡の全長とほぼ同じ長さですが、大抵の成人者の胸の中心から腕を伸ばした手の指先までの長さに相当しています。
二胡の弓について、名師堂ホームページ「役に立つニ胡知識」の「弓」に詳しく解説しておりますので、こちらをご参照ください。

ニ胡を購入する時は、どのようなことに注意をすれば良いのでしょうか?

 二胡は、家具や仏壇、骨董品の類ではありませんから、表面的な仕上げの良さやことば巧みな説明を鵜呑みにされて購入すると、後悔をしてしまいます。
二胡は楽器なのですから、実際に奏でる音を聴き比べ、数ある中からお選びになることが肝心です。
そこで、次のような二胡選びの音チェックのポイントをご紹介しましょう。
第一に、音色と音量について確認をします。大抵の二胡は天然素材の手工品ですから、同じグレード、同じ価格のものでも個体差があります。先ず音色についてですが、二胡の音に関して描くイメージには個人差がありますし、思い入れもありますから、ご自身の感性でお好き音色をお選びになるのが大切です。音量に関しては、音が前に大きく出る二胡は弾きやすく運弓が軽く感じられるようです。一方、音量を押さえた二胡の中には、陰りを感じさせる独特の音色を奏でるものがあるようです。ただし、弦を張ったばかりの新しい「良い二胡」というのは、硬い感覚の音色がするものなので知っておかれるとよいでしょう。
第二に、内弦と外弦の音のバランスを聴いてみましょう。例えば、外弦開放弦A(D調ソ)の音と内弦A(D調ソ)の音を比べて、音色の差に違和感を覚えなければOKです。ただし、内、外弦の音色の差もニ胡の特長であり、この差を強調した中国二胡曲もあることを知っておかれるとよいでしょう。
第三に、各ポジションの音階を出してみましょう。演奏者の運弓の癖は十人十色ですが、どのポジションでも音がスムーズに出せるようであればOKです。
ただし、グレードの高い琴皮を使用した真新しい二胡の中には、琴皮と駒が馴染んでいないために、音の割れるポジションがあることも知っておかれると良いでしょう。
第四に、ハイポジションの音量です。二胡は弦の振動する範囲が狭まると弓の摩擦音だけが強調されます。琴皮の品質と貼り方の技術が確かな二胡は3オクターブの音階は奏でることができるハズです。
二胡は、チェックポイントもさることながら、演奏者との相性がとても大切なのです。名師堂ではインターネットでのご注文にもお応えして、複数の中から弾きやすく音の良い二胡を選んでお送りするよう心掛けております。しかし、お客様との相性という点については、常に不安に思うものなのです。
二胡の購入をお決めになられました場合は、是非、お店にお越しなられた上で、実際に奏でられる音をお聴きになられて、数ある中からお選びいただくことをお勧めいたします。

二胡販売のホームページで「直輸入価格」という表示を見ましたがどういう意味でしょうか?

 「直輸入価格」とは、製造直売という意味なのでしょうか。それとも、一切の利益は度外視した中国で買い付けたままの良心価格ですよという意味なのでしょうか。「限定」の表示と同様に「お値打ち品」とでも言いたげで、二胡の品質や音質とは全く関係のない抽象的で良い印象だけが強調されている意味の判らない表示です。
「直輸入価格」や「限定」などの表示を真に受けると、特に二胡を知らない入門者や学習を始めたばかりの初級者は、販売されている二胡の本質を見極めることもなく購入してしまい、後になってから失敗したと悔むことになりかねません。
一般消費者の立場からすれば、購入を誘因するために商品に対する抽象的な良い印象ばかりを抱かせるこれらの表示が、「不当景品類及び不当表示防止法」に抵触しないのが不思議ですし、売れれば良い、何としても売らんとしているような販売者側の意図に好感が持てるはずもありません。
また、二胡という楽器は、購入後の調整やメンテナンスが必要となることを理解されていたならば、ただ売りたいだけのこのような表示に惑わされることもないでしょう。

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