« 2006二胡フェスティバル~心の旅~ | メイン | コメントとトラックバックの受付をやめました。 »

2006年07月22日

名師堂の裏技

urawazaDSC00413.jpg
最近名師堂に他店で求められた高級二胡をご持参になり、美しい音色が出るように、調整を依頼される事が度々あります。

二胡の胴に刻まれた作家名も素材もそんなに悪くないのに、なぜ深いつやのある美しい音色が出せないのか?お客様からよく聞く質問です。日本で二胡を求める方は、家具を求めるように材質とデザインにこだわってしまい、残念ながら二胡の本質を見極めていらっしゃいません。

持ち込まれた高級二胡でお値段を聞くと、この二胡にそんなに支払われたのかと私も吃驚します。気の毒で本当の二胡の価値をお告げすることすら出来ない私です。やはり二胡を輸入仕入れる人こそがプロでなければ、木材の価値だけで高値がついて、二胡の音色も良くない、材質のみが一人歩きしてしまっているのが実態です。

良い二胡の音色とは、こだわりの材質、蛇皮の厚み、制作時の蛇皮の扱い、皮の張り具合、職人の腕など全ての条件がそろう必要があります。つまり注文主がこの条件を完壁に職人さんに伝える裏技が必要なのです。

私が中国最高職人の二胡制作工房を訪ねると、彼らはまず二胡を数本持って来て「弾いてみてください。如何ですか?」と訪ねます。実は職人さんは、私の演奏家としての腕を見ているのです。私が出された二胡をそれぞれに弾いた後いろいろな意見を述べると、試験合格といった感じで、お互いの信頼関係が生まれ、職人さんも真剣に対応してくれます。もし二胡が弾けない、二胡の知識の無い人が行っても、最高職人には相手にもされません。

単に材質と価格のみで買い付けすると、足元を見られバカにされます。紫檀二胡であっても、蛇皮のレベルを落としたり、制作にも気を配って作ってくれません。つまり「この私の最高の二胡を作ってあげても、その良さが、お前に分かるか?」という感じですね。

皮の厚み、皮の扱いは二胡制作の最も大切なところなので皮の厚みと品質によって価値は全く異なります、厚みは鱗のサイズではなく、見た目には判断できません。唯一音のみで分かるのです。二胡のベテランでなければ二胡を扱う仕事は難しいでしょう。名師堂の二胡は、値段交渉に無理は言っておりません。安くても制作に手を抜いた二胡は不必要だからです。職人さんは自分の認めた注文主に対しては従順といっていいほど良い仕事をしてくれます。これは職人気質とでも言うのでしょうか。信頼関係が何より重要です。

しかし、いくら最高職人のいい二胡でも調整はしてありません。工房から届いた二胡全て私自身がパーツを工夫し、個々に合うように変えて調整しています。

名師堂は最高職人の二胡のみを扱う専門店なので、職人さんたちも、それぞれ腕を競い、日本で自分の名前が名師二胡に刻まれることに誇りを持っておられます。「中国に恥じない二胡を作らなければ」と話してくれました。

彼らの心意気にに答えるためにも、一人でも多くの日本の二胡愛好家達に、職人さんの情熱のこもった二胡を手にして欲しいと思っております。

プロが調整し、販売しているのは、名師堂だけです。一本一本心をこめて、バージョンアップして、皆様にお届けします。
→名師堂が取り扱っている名師二胡の一覧ページへ

投稿者 soboku : 2006年07月22日 15:45